『ハリセンいっぽん』カバー
『ハリセンいっぽん』表4
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ハリセンいっぽん

浅生鴨

HARISEN-IPPON

ASO Kamo

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2019年以降に、著者が雑誌やWEBなど各種媒体に寄稿したコラム、評論、エッセイなどと、SNSで発信してきた言葉、日記、書評、映画評などから抜粋したものをまとめた人気の雑文集『雑文御免』『うっかり失敬』、同時発売の『脳天にスリッパ』に続く第4弾。
手紙のような本、幡野広志さんの『ラブレター』制作裏話を書いた「ラブレター制作日誌」を収録。

 もうこうした形で雑文集をつくることはないだろうと思っていたから、以前つくった『雑文御免』と『うっかり失敬』のカバーには「おそらく最初で最後の雑文集」と書いたのに、なぜかまたしても雑文集をつくることになった。 
 たいして何もせず適当にぶらぶら暮らしているはずなのに、不思議なことに年月が流れると、あちらに書いたもの、こちらに書いたものが少しずつ溜まって、それなりの分量になっていた。年月とはすごいものである。
 しっかりした商業誌に寄稿したものはさておき、基本的にはどれもこれも本当に雑文ばかりで、ダジャレもあれば、ただの愚痴もある。はたしてこれらを人様の目に触れさせて良いものかどうか怪しいのだが、書いたものが散らばることを防ぐのを第一の目的にしてまとめることにした。
(本文『「はじめに」のような』より)

「はじめに」のような
間に合うのだろうか
泣ける
試みと実験
オリンピック・パラリンピック
すごいと思われたい
祝辞に代えて
チョイ住み
高いフライドポテトが見せる
とかくタクシーの話題になると
冷たいのではなく
生きている尻と死んだ尻
私だけのスイッチ愛
書かないこと
もっとマシな嘘を
隣の芝生にしか青は存在しない
ソーシャルじゃないメディア
空いたホテルを
問屋が卸してくれない
好きなフリをしている
雄と雌のツイート
アップトゥデート
曖昧になる個に
たくさんの小さなものを
物語を食べている
一つずつしか
選ばれる側の倫理
知りたいのは熱量
七年間
ノーパワーノーポイント
わりと依存していた
つじつまあわせ【辻褄合わせ】
みんなでワクチン
ピアニストに求めるもの
人生は自信くらべ
リンクルスター
五年経つと
きっと僕は戻れない
明日、帰ります
よこしま
ディティールへ逃げる
ひーとなる
変わったのはバランス
残せたらいいのに
指名されなくても
僕は遅い
シュークリームの空
三つ星の定食屋
黄表紙
存在しない未来
社会のすごいはあまりない
新刊と新番組
縦方向へは伸びていかない
明日はトゥモロー
愚かにもまるで今
おみくじ
見たものを見る目
ワクチンあれこれ
お姉さんの目論見
ただ一文
誘ってもらえる
お手本を示すようなものを
ゴジラに砂肝はあるのか
猫に置き換える
どちらも正しくない
アジア的メンタリティ
メインワードは資本
食べるのだいすき
「ラブレター」制作日誌
無限のループ
少しだけ味わえればいい
広告は商品に含まれている
やる気スイッチ
文学フリマへの参加について
継続は力なりなのだな
二つの世界
自分に指示を出す
やりづらいだろうなあ
いま非日常にいる人たちが
伝えたいのは
もっとバカになりたい
100%の国
入りづらい専門店
試みと実験
僕はずるくて汚い
神はどこまで嘘をつけるか
僕たちは綻びを抱えたまま
とにかくめんどうくさい
敗級
まったく読む必要のない記事です
基準は自分の中にある
かつてそれは確かにあった
僕は好き嫌いが多い
知っていた
ヤツら、ただものじゃない
東京ロックダウン
最後の仕事
『街の上で』を観てきた
対案よりも
僕の役には立つ
何だか気味が悪い
オンライン会議
柔らかいところ
一億総安心
ことばの外
二番じゃダメな理由
夢と真実
僕の美男美女
向こう側とこちら側
正しい肩書き
『SF作家オモロ大放談』
ハリセンいっぽん

著者プロフィール

浅生鴨(あそう・かも)
作家、企画者。1971 年、神戸市生まれ。たいていのことは苦手。著書『アグニオン』(新潮社)、『猫たちの色メガネ』(角川書店)、『伴走者』(講談社)、『どこでもない場所』『すべては一度きり』(左右社)、『ぼくらは嘘でつながっている。(ダイヤモンド社』

  • ISBN:978-4-910710-06-8
  • ネコノス文庫 ア1-5
  • 価格:1,000円(+税)
  • 版型:文庫判
  • ページ数:288
  • 装幀・装画:浅生鴨
  • 印刷:シナノ印刷
  • 刊行日:2023年1月24日


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