佐川恭一著『終わりなき不在』
これは、魂のベスト本である。―― 純文学Youtuberつかっちゃん
●いま文芸界を騒がす大注目の気鋭作家・佐川恭一
怪作『シン・サークルクラッシャー麻紀』(破滅派)が、田村淳氏(ロンドンブーツ1号2号)に「2022年に読んだ中でいちばんおもしろかった本」と紹介され、また、新刊『清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた』(集英社)を大森望氏(翻訳家・評論家)に「あまりにも壮絶なくだらなさに瞠目」と絶賛されるなど、いま文芸界を騒がす大注目の気鋭作家・佐川恭一。22年末には小説「すばる」誌上で特集されるなど、2023年の大躍進が期待されています。
●入手困難だった〝幻のデビュー作品〟を文庫版として刊行
2012年に日本文学館出版大賞ノベル部門で大賞を受賞した『終わりなき不在』でデビューするも、本作は長らく入手困難となっており、多くのカルト的ファンたちから再版を強く望まれていました。この作品を、このたびネコノスより手に取りやすい文庫版として刊行いたします。
《内容》
・就職した銀行を一年で辞め、仕事も恋人も失った自堕落な青年は小説家を目指す。その果てに何が待っているかも知らずに……。
・「文章を書くためだけに脳をカスタマイズされ他の能力を全てスポイルされた俺という怪物の書く小説が、なぜ他者の作品に劣るのか?」
迷走する自意識、崩壊するモラトリアム。これは悲劇か? それとも喜劇なのか? 泣いた方がいいのか? 笑っていいのか? 渦巻くような自意識の階層構造に、やがて読者の意識も翻弄されていく……。大人気カルト作家・佐川恭一の原点がここにある。
「何自分が一番不幸みたいな顔してんだよ。アホか。」
《著者紹介》
佐川恭一(さがわ・きょういち)
滋賀県出身、京都大学文学部卒業。2012年『終わりなき不在』でデビュー。『無能男』(南の風社)、『ダムヤーク』(RANGAI文庫)、『舞踏会』(書肆侃侃房)、『シン・サークルクラッシャー麻紀』(破滅派)、『アドルムコ会全史』(代わりに読む人)、『清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた』(集英社)など著書多数。2019年『踊る阿呆』で第2回阿波しらさぎ文学賞受賞。
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